箱根駅伝の繰り上げスタートのルールをわかりやすく説明してみます

2018年3月22日

繰り上げスタートはなぜするのか

箱根駅伝の繰り上げスタートルールは、駅伝で一般道を一時的に通行止めにしている状態を早く解除し道路利用者に返すために設けられたルールです。

繰り上げスタートルールがないと、遅いチームが通過するまで道路を通行止めにする必要があり、道路の利用者に迷惑をかけてしまいます。

そうした事態を回避するために繰り上げスタートというルールが存在するのです。

襷が繋がっていないのになぜ順位がつくのか

襷が繋がっていなくても、各区間を走った選手の時間が存在するため、その時間を合計することで順位付けをすることが可能になります。

襷が繋がらないことを解説者やアナウンサーが大げさに言っている理由は、ランナーが襷そのものを命と同等のものと認識しているからです。

これは大げさなことを言っているわけではなくて、ランナーが必死になって襷を次の選手に届ける姿を見ているとそうとしか説明がつかないからです。

アナウンサーが『襷が冷たくなっていった』と表現するのも襷そのものを命と考えているからでしょう。

繰り上げスタートせずに待ってあげられないのか

私が知る範囲では、過去に1度だけ繰り上げスタートを数秒間待った場面を見たことがあります。

YouTubeのこの動画を見た視聴者の意見は賛否両論でしたが、もし自分が審判員の立場だったらどうするのか?と想像をしたらやっぱり待ってしまいます。

これは人情という言葉で説明がつくわけですが、本当は繰り上げスタートの時間が来たら人情を挟むことなくスタートの号砲を鳴らすべきでしょう。理由は上でも述べていますが、道路利用者が通行できるようにするためです。

しかし、何度考えてもこの場面に限っては私が審判員なら待ちます。そうした人情がドラマを生み出すのだと信じたいですね。

1位通過後の繰り上げスタート時間

往路
1区読売新聞社前一斉スタート
2区鶴見中継所10分
3区戸塚中継所10分
4区平塚中継所20分
5区小田原中継所20分

復路
6区芦ノ湖スタート10分
※往路優勝チームから10分以上差をつけられた学校は8時10分に一斉スタート
7区小田原中継所20分
8区平塚中継所20分
9区戸塚中継所20分
10区鶴見中継所20分

繰り上げスタートは箱根駅伝だけ?

他の駅伝でも繰り上げスタートは採用されています。全日本大学駅伝では2~4区中継地点で10分遅れで繰り上げスタート、5~7区中継地点で15分遅れで繰り上げスタートになります。

また、大学駅伝だけではなく高校駅伝でも繰り上げスタートルールが存在しています。

2018年

9区鶴見中継所 國學院大學 5秒差で襷が繋がらず無念の涙

ライブ中継で見ていたのですが、ランナーはあと5秒待ってでも・・・いえ、牛歩戦術を使ってでも、襷をつなげるべきではないかと思いました。賛否両論あるでしょうけれど、母校の襷をつなげるという執念をランナーは見せて欲しいです。1区1秒の重みを感じたレースでした。

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