ラストレシピ映画の感想と原作者の意図を考察。嵐の二宮和也の演技力
映画全体の感想を言うと面白くなかった・・・。
面白いと思う場面もあるけど映画としての面白さではなかった。
どう面白くなかったか?
共感できることが少なすぎた。映画には世に問うテーマってものが存在していると思う。例えば先日私が観に行った『先生!』ですと、超えられない壁を越えての恋の成就を描いています。
恋は誰でもしたことがあり共感できる人が多いわけでして『あ~わかる!それ私もそうだったよ!嬉しかったよね!』というような感情が湧いてくるのです。
これがいわゆる映画の本質で、ラストレシピの世に問うテーマというのが私には合わなかったわけなのです。この作品のテーマを私の言葉で表現すると『男の生き様』かな。
料理人の山形直太朗が料理に命を懸けて死ぬ姿を見て感じたことは、今の時代、やりたいことを仕事にしてる人や好きなことを仕事にしている人なんて存在しないに等しいんだから、仕事に対する生き様を世に問いかけても共感できるわけがないってことです。
だから面白くないと私は感じたわけなんです。
面白かったところ
いきなり辛口評価でしたが、見ていて面白い場面ももちろんありました。料理を扱う映画なので当然料理が出てきます。
それがまた美味しそうなんですよ!
そんな料理が次から次へと出てくるのでご飯が食べたくなるしビールなんかも人によっては飲みたくなるかもしれないですよ。どれもおいしそうでした。
もしこれをホンジャマカの石ちゃんが観てたら我慢できなくなって途中で抜け出してご飯を食べに行くんじゃないかって思うくらいおいしそうな料理が出てくるので、これは本当に面白かったですw
良かったところ
料理は民族を繋ぎ合わせる懸け橋のような存在と表現したのは良かった。
満漢全席が生まれた理由を満州民族と漢民族が仲良くするためにと解説していてなるほどと思いました。
気に入らなかったところ
たとえ創作であったとしても天皇陛下に対する陸軍大佐のあの暴言は良くないです。原作者に対して、表現の自由があるからと言って何を表現しても良いというわけではない!と言いたいですね。
これが原因して、鮎の春巻きは日本の国体に反発する象徴として描いているのではないか?と考えが巡りました。
鮎と言えば皇室に縁が深い魚であり、それを中華料理である春巻きの具にするということは、中華>日本を表現している風にも感じました。
原作者がラストレシピという作品にどういう思いを込めたのか?を考えると映画が面白いかどうかということよりも、原作者はいったいどこの国の人なのだろう?と疑問に感じます。
二宮和也と西島秀俊の演技力
んー・・・ちょっと不満足でした。というのも、西島秀俊が主役である二宮君を完全に食ってしまってるんですよ・・・。
これは、西島秀俊に対する誉め言葉になるのですが、流石は日本映画プロフェッショナル大賞で3度主演男優賞を受賞してるだけはあると思いました。
先程私はラストレシピは面白くなかったと書きましたが、西島秀俊の演技だけを評価するのならば面白いと断言します。男の生き様を見事に表現しているし、一つ一つの動作に感情がこもってるのが伝わってきます。
特に銃殺される直前の不敵な笑みは仕事をやり尽くした男の表情でした。こういう表現力は長年培ってきたからこそであり、芝居と料理とで分野は違えど西島秀俊のあの表情は山形直太朗の料理に対する思いに通ずるものがあります。
西島秀俊の表現力は本当に面白いです。
他に印象に残った場面だと、料理を無言で捨てる場面がありましたが『こうじゃないだろ』と心の中のつぶやきが聞こえてくるようでした。
そして、二宮和也も西島秀俊と同じように料理を捨てる場面を演じていたのですが、心のつぶやきが聞こえてこないんですよ。やっぱりこれって表現力の差だと思うんです。
ただ、二宮君がこれからまだまだお芝居をやっていくつもりならば伸びしろがめちゃくちゃあるってことなので、今後の二宮君は役者として見ものになるでしょうね。
ラストレシピの感想は
おしまい!またきてね(^▽^)/
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