読書感想文の書き方を子供に教える方法。低学年課題図書を一緒に読む

夏休みの読書感想文の書き方で子供が困っているとき、どうやって書き方を教えてあげればいいかは大人でもなかなか大変な作業です。

ですから、まずは親が実際に図書を手に取り読んでみるのです。そして、どんな風に思ったのか?を文字に書き出していって、子供が提出する読書感想文と同じように原稿用紙に書いていくことで子供に教える手順が見えてきます。

無いとは思いますが、親が書いた感想文は、あくまで親自身が感想文を書き出す時に何を考えて書いているのか?を知るためのもので、子供にそれを書き写させてはいけません。そうしちゃうと、親の感想文になってしまうからです。

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読書感想文を子供に教える方法

1.親が本を読んで内容を理解する

2.親が感想文を書いて手順を理解する

3.子供と一緒に本を読む

4.子供に問いかける(手順)

・自分が登場人物だったら何をするか?

・自分が登場人物だったらどう思うか?

・自分と登場人物の共通点や違いは何か?

・登場人物がとった行動はなぜだと思うか?

・登場人物の言動にどう思うか?

・挿絵を見てどう思うか?

・自分が作者だったらどんなタイトルをつけるか?

・どこが面白かったか?なぜ面白かったか?

・物語の出来事と現実との違いは何か?

・家族に当てはめるとどう思うか?

・子供が感想を述べた場合、根拠は何かを尋ねる

などを本を一緒に読みながら、子供に問いかけ子供自身の言葉を紙とかノートに書き出させていきます。この答えこそが読書感想文の本文になります。

5.読書感想文の清書と完成

読み終わってから書き出した内容を、文脈に流れができるように原稿用紙に清書していくと読書感想文が完成します。

親が読書感想文を書き手順を学ぶ

例えば、2018年の課題図書『ルラルさんのだいくしごと』を大人の私が読んで感想文を書いたのでご覧ください。あらすじは、ルラルさんが屋根の修理中にはしごが倒れてしまい屋根の上から降りられなくなったという内容です。

ルラルさんのだいくしごとを読みました。本を読み終わって最初に思ったことは、本のタイトルは『ルラルさんのはしご』にした方が良いという事でした。

どうしてかと言うと、ルラルさんが大工仕事で使ったはしごは、高い場所に上る道具として使えるほかに、電車ごっこにも使える遊び道具だということが判明し、物語の中で欠かせない道具だからです。

私はルラルさんのはしごを他にも何か使えるものはないかなぁ?と考えました。すると、片足で跳ぶケンケンをして遊ぶことにも使えるんじゃないか?って思ったのです。

道具は何かをするために使うものですが、それとはまた別の用途で使える場合もあるのです。そのことを物語では大工仕事と電車ごっこで表現しているので『ルラルさんのはしご』にしたほうが読む人の多くが納得できる物語になります。

次に思ったことはルラルさんは動物たちの意思を尊重してあげられるお爺さんなんだなってことです。

もし私がルラルさんの立場だったら『どうしてはしごをすぐに立てかけずに電車ごっこをして林の向こうに行ってしまったの?』と自分の都合を動物たちに押し付けて責め立てていたと思います。

でも、物語を読むことで、ルラルさんはそういう事はせずに、動物たちが電車ごっこで得られた楽しかった出来事を一緒に笑顔で聞くことで動物たちの思いに共感しているのです。

子供を育てるうえでどうしても親の都合を子供に押し付けがちになりますが、子供にも子供の都合があり、その都合を聞いてあげることは子供の意思を尊重することに繋がるのだと感じました。

もちろん、無条件で子供のわがままをなんでも聞き入れることはいけないことですが、親が親の都合で子供を支配することがあってはならない事を学べました。

以上が感想文です。400字詰め原稿用紙2枚に収まる719文字で書き終えています。書いてみると分かるのですが、大人であってもここまで書くことは結構な労力を必要とします。

これを親がすることによって『読書感想文くらいちゃっちゃと書けないの?』と子供を責めることがなくなります。それは、書くことがどれだけ大変なのかを親が学んだからです。

それと、意外なことに低学年向けの図書とはいえ、親も学ぶことはあるのです。子供の宿題だからと言って子供に全てをさせるのではなく、親も一緒になって読み解くことで子供と一緒に成長していくことができるのです。

子供と一緒に本を読む・問いかける

親自身が図書の内容を理解し感想文を書くことができれば、あとは子供にも同じことをやってもらうだけなので難しい作業ではないはずです。

低学年向けの図書は各ページごとに挿絵がありますから、読み聞かせながら、挿絵についてどう思うのか?○○ちゃんならこれを使って何をしたい?とか、いろいろな質問が出てくると思いますので子供に問いかけてあげてください。

もし、読み聞かせている最中に子供が『これってこうじゃないの?』と尋ねてきたら、質問に答えてあげた後に『どうしてそう思ったの?』と子供に根拠を尋ねてあげてください。

そうすることで子供の想像力の豊かさに触れることができ、親は子供のすばらしさに気づくことができるからです。

そして、その想像力こそが、そのまま感想文に使える文章になりますので、紙と鉛筆を用意しておいて子供に書かせていくと良いですよ。親子の会話のやり取りも感想文のネタとして使えますからね!見逃せません。

読書感想文を清書する

本を読んでいるときに、子供が紙に書いた内容を、文脈に流れができるように原稿用紙に清書させると読書感想文の完成です。

文章を書くことはとても頭を使います。物事の共通点を見抜く力、異なる点を見抜く力、因果を見抜く力などを必要とします。また、読み手に伝わりやすくするために、例示を使ったり比喩を使ったりすると更に頭を使います。

読書感想文を書くことでこうした力を養うことができます。文章力は大人になった時に必要になる能力ですし、教養の一つにもなりますから、面倒くさがらずしっかりと身に着けさせてあげたいですよね。

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